予防歯科

総合治療を考えると予防歯科に行き着く

歯の治療には「総合治療」という考え方、つまり歯の1本1本だけではなく、口腔を一つの単位としてトータルに考えることがとても大切です。

総合治療の考え方

 

さらに言うと、「総合治療」そのものも私たちのコンセプトの一部でしかありません。

私たちは、よりアップデートされた技術や道具を導入できるように研鑽を重ねていますが、それらはあくまで手段です。その手段を通して、あなたが 5年後、10年後にどうありたいかということを目的に考え、あなたにとっていいものと思える治療を提案させていただきたいのです。

そして、得られた状態をできるだけ長い間保つために必要なのが「予防」という考え方です。
治療が終わった時点では、あなたが病気になった原因はまだ存在し、隠れているだけかもしれません。また、いつ現れて悪さをし始めるかも分からないのです。

それを予防するために、日常での食事や清掃を含め、定期的なチェック、歯科医院でのクリーニングがとても重要になります。
全体を考えた治療、それを維持するためのシステム、いつまでもおいしく食べたいという思いがあって、はじめて健康な口腔を得ることができるのです。

 

歯科疾患予防プログラムとは?

歯を失う原因は何でしょうか。老化でしょうか?
確かにおじいさん、おばあさんで歯がない方はたくさんいらっしゃいますね。

しかし、それは日本での話であって、北欧では80歳までになくす歯の本数は大体3、4本といわれています。
実は、歯を失う原因は病気です。つまり、病気にならなければ歯を失うリスクは低くなるのです。

それでは、歯を失う病気とはどんなものでしょうか。それはむし歯と歯周病がほとんどで、そのほかは破折や事故です。
しかし、現在ではむし歯も歯周病も予防できるようになってきているため、いつまでも自分の歯で過ごすことも可能になっているといえます。それが「歯科疾患予防プログラム」です。

もちろん、口の中から病気を取り除くのが前提ですが、それができれば長きにわたって病気を予防することは可能なのです。

歯科疾患予防プログラム

「歯科疾患予防プログラム」とは、一言で言うと「あなたにいつまでもおいしく食べて、笑顔でいられる武器を手に入れてもらうこと」、言いかえると「あなたにいつまでも自分の歯を守る武器を手に入れてもらうこと」です。

ここでもう一つ大事なことは、この予防プログラムは同時に原因除去プログラムにもなっているということです。
つまり、あなたの口の中には病気になった原因が残ったままで、それを取り除くためでもあるということです。

 

歯科疾患予防プログラムの流れ

あなたにとって歯科医院とは?

あなたにとって歯科医院はどんな所でしょうか?
「むし歯を削って詰める所」「歯石をガリガリ削り取る所」「入れ歯を作る所」

これらはすべて病気が起こってからの処置ですが、
現在の再生医療は、歯を再生する段階までは来ていません。その前に病気にならないための方法を知り、実践する必要があるのです。

それでは、どこでその方法を知り、実践すればいいのでしょうか?
それがこれからの歯科医院の役割です。

歯を削らない歯科医療

歯科疾患予防プログラムでは、歯を削ったり詰めるような、いわゆる治療は行いません。あなたに歯科疾患にならないための知識と技術を学んでいただくためのプログラムです。
イメージとしては習字やそろばんの塾みたいなものでしょうか。

自分の歯で過ごすための目標を立てて、そのために必要な知識を得て、それを実現する技術を磨く。
これこそが「いつまでもおいしく食べて笑顔で過ごす」ことを実現する武器です。
そして、それをあなたが手に入れられるようにサポートするのが私たちの役目です。

具体的な内容は?

口腔内の状況に合わせて、2~6ヶ月の間に計10回通っていただきます。
1回は約60分。
歯を失う病気にならないための、つまりは自分の歯で過ごすための一生ものの知識と技術を身に付けていただきます。

参加条件

ただし、参加していただくための条件があります。「積極的に参加していただくこと」です。

そろばんや習字でも行けばうまくなるものではありませんよね。学ぶのも練習するのもあなた。積極的にやらなければうまくなりません。
歯科疾患予防プログラムも同じです。ただ受ければ身に付くものではありません。

ぜひ、歯科疾患を予防して、いつまでも素敵な笑顔で、おいしく食べて、もう歯科医院で痛い思いをしないで済むようになってください。
※歯科疾患予防プログラムは保険外(自由診療)プログラムとなります。料金表ページをご確認ください。

料金表ページはこちら

 

メインテナンスプログラム

あなたの口が健康で、歯科疾患予防プログラムを受けていただき、きちんと予防の知識と技術を身に付けていただけたら、おそらく歯科医院に行く必要はないでしょう。

しかし、すでに詰めたり被せたり、歯周病の治療を受けたことがあるようであれば、それはこれからもリスクを抱えているということになります。
その場合は、リスクとなっている弱い部分の条件が悪くなっていないか、定期的にチェックする必要があります。

また、予防の技術が100%実践できない場合もあるかもしれません。そのような場合は、歯科医院でのメインテナンスの併用をすすめます。
家や自動車でも定期的にメインテナンスが必要ですよね。残念ながら人工物は劣化します。それを長期に使っていくためにはメインテナンスが必須になるのです。

かつて歯が悪くなったことがあれば、きちんとした治療を受け、予防の知識と技術を身に付け、そのうえで定期的なメインテナンスを受けましょう。そうすることで、いつまでもおいしく食べられ、笑顔を失わないで済むのです。

 

歯ブラシコーディネーター

あなたは歯ブラシを買う時、どのような基準で決めていますか?テレビのCM、パッケージの宣伝文句、値段、デザインなど、選ぶ理由は人それぞれです。

薬局やスーパーでは、選びきれないほど多くの種類の歯ブラシが目に飛び込んできます。
正直なところ「何が違うの?」と思いませんか?

実は、それぞれの歯ブラシにはそれぞれのコンセプトがあるんです。毛の硬さ、長さ、形状、植毛の仕方、並べ方から柄の長さ、角度など、お口の中が十人十色なように、それぞれの環境に合った歯ブラシが存在します。

当院では、歯ブラシコーディネーターの資格をもつ衛生士が、あなたの「今」に合った歯ブラシをお選びします。