インプラント

インプラントの役割

インプラント治療はもともと歯をすべて失われたケースに持ち込まれたものです。

しかし、今ではインプラント単体で咬合力を受けることができるまで発展してきました。
そして、インプラントの役割として噛む機能を取り戻すことに加え、他の歯を失わないように守る役割を持つようになりました。

そのため、当院は予防歯科の考え方として、後者の役割も大切にしています。

 

残っている歯を守るインプラント

例えば、一番奥の歯を失った場合。一番奥の歯には噛み合わせを支える役割があり、その手前の歯は食べるという機能において重要な役割を持っています。

つまり、一番奥の歯を失うと、その手前の歯は両方の役割をこなさないといけなくなるため、その歯さえも失う可能性が高くなっていくのです。

こうなってしまう場合は、おそらくは一番奥の歯を失った原因が取り除かれていない可能性もあります。

その悪循環を止めるためにインプラントを利用することは、予防の意味で大切であるということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

インプラント治療を躊躇する理由

「インプラント治療に興味はあるけど、なんとなく不安」そういう方がよくいらっしゃいます。
もう少し具体的に聞いてみるとこんな声が聞こえてきます。

・どんな治療なのかよくわからない

・痛いんじゃないか?

・骨に埋めるなんて怖い

・費用がわからない

・どれくらい持つの?

・失敗したらどうなる?

・インプラントで苦労した人が周りにいる

・でも、歯科医院でわざわざ聞けない…。

そんな声にお答えしたいと思います。

インプラント治療の不安や疑問

 

治療期間について

基本的に、インプラントが骨に付くまで個人差はありますが、3~6ヶ月程度かかります。
その期間とインプラントの上部に人工の歯を作る期間が、治療期間となります。
つまり、大体4~8ヶ月ということになります。

ただし、骨の状態が悪く、骨を人工的に作るケースでは、さらに半年以上必要になることがあります。
これは、人工の骨が自分の骨に置き換わるための期間です。

選ぶインプラントの種類から始まり、埋める骨の状況や骨の質、歯を抜くと同時に埋めるのか、上顎か下顎か、などによっても多くのケースがあります。

 

費用について

インプラント治療は保険医療の対象外ですので、どちらかといえば高額に感じられると思います。
しかし、使用する頻度や作用から考えれば、いかがでしょうか?
毎日の食事の満足・不満を左右し、場合によってはあなたの健康を左右するものとして考えると、自動車など高価なものと比較しても価値のあるものと感じられるのではないでしょうか。

もちろん、一般的に高額なものというのは間違いありません。
そのため、長く使っていくものとして、クレジットや分割払いにも対応しています。
お支払いに関してはお気軽にご相談ください。

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インプラント治療の実際

治療の流れ

基本的な流れは以下のようになります。

1.歯を失った場所の診査・診断
2.治療計画の立案
3.治療計画と注意事項などの説明
4.一次手術
5.治癒期間(インプラントの骨への結合)
6.二次手術
7.土台と仮歯の装着
8.最終修復物の装着
9.メインテナンス

治療の流れ

 

特殊なケース

特殊なケース、例えば骨の幅や高さがないケースでは、骨を作る処置が必要です。
また、歯を抜くと同時にインプラントを埋める術式や、さらに歯も同時に作る術式など、そのケースに合った術式を選ぶ必要があります。
その際に、歯科医師がどれだけの引き出しを持っているか、経験を積んでいるかが大切です。術式によっては、かなりトレーニングを積まないとできないものもあります。

当院長はインプラント治療について多くを学び、長年にわたって多数のインプラント治療を行ってまいりました。気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

 

林歯科医院が選んだインプラントシステム

世界には、なんと100種類以上のインプラントシステムが存在します。
その中で10種類以上のシステムを試してきた結果、現在のシステムに落ち着いています。

ここでは、当院が選んだインプラントシステムの種類と、それがどのような作用をもたらすのかをお伝えします。

 

バイコンインプラントシステム

・バイコンインプラントシステム
当院でメインで使用しているインプラントシステムです。
特徴としては、通常のインプラントより短いため侵襲が少ないこと、術後の感染が起こりにくいことなどが挙げられます。

カムログインプラントシステム

・カムログインプラントシステム
主に前歯などの美容領域で使用します。セラミックによる修復がメインです。

メガジェンインプラントシステム

・メガジェンインプラントシステム
抜歯即時荷重、つまり歯を抜いてそのままインプラントを入れ、さらに即時に仮歯まで作るという、患者さまにとって負担が少ないと思われるケースに使用します。
もちろん条件が揃わないと施術できませんが、手術を含めて計3回のご来院で歯ができ上がることもあります。

 

インプラント治療をどう考えるか

インプラント治療は決して魔法の治療ではありません。
しかし、画期的な素晴らしい技術ではあります。
問題は歯科医療において、この治療をどう考えるか、どう使うか、が重要なのです。

当院のインプラント治療への考え方

最近、巷ではインプラントありきの歯科治療が広がっているようです。
確かにインプラントは素晴らしい治療方法です。しかし、はじめにお伝えした通り、林歯科医院ではいつまでも健康でおいしく食べ、笑顔でいていただくことが目的です。
インプラント治療はその一手段にすぎません。

そのため、私たちは天然の歯を守るためにインプラントを使う、という考えで治療を進めています。

まず、長きにわたり自分の歯で過ごせるか。その前提の中で、歯を失った所以外の歯を守るためにインプラントを使うのです。

インプラントは魔法の治療ではない

インプラントは永久に使える、と考えられる傾向があるようです。

今までそこには天然歯があったはずなので、自然なものですら抜ける原因があったと考えられます。その原因を取り除かないでインプラントを埋めても、うまくいくことはないでしょう。
歯周病や異常な力など天然歯を失う環境のままであれば、インプラントも遅かれ早かれ失うことになってしまいます。

まず、口の中から病気を取り除いて、はじめてインプラント治療に踏み込めるのです。そして、言うまでもなく病気が再発しない環境を保ち続けなくては、やはり大きな問題となっていくでしょう。
そのような意味でも、やはり予防歯科の考え方が必要なのです。

治療技術・資格について

インプラントに対するスタンスから、当院では年間に何百本というようなインプラント治療はしていません。ただし、必要な時にしっかりした治療ができるように、日々研鑽を積んでいます。

例えば、ニューヨーク大学のインプラントCDEコースで知識と技術について学ぶだけでなく、卒業生としてその後もアップデートに参加させていただいています。
また、世界屈指のインプラント学会である国際インプラント学会(ICOI)において、認定医・指導医の資格もいただいています。

インプラントは手段のひとつ

インプラントは機能を取り戻す一手段であるとお伝えしました。
そのため、その手段もアップデートしていく必要があります。
よりよい術式や材料があれば取り入れていきます。

たとえば、インプラント体においても、さまざまなメーカーが作っていて、それぞれ長所短所があります。当院でもこれまでに10種類以上のメーカーを使用し、現在でも症例によって数種を使い分けています。

 

インプラント治療で大切なこと

林歯科医院が考える「インプラント治療において大切な3つのこと」
それは、

1.無事に行えること

2.治療期間の短縮

3.長く使えること

の3つです。

・無事に行えること

インプラント治療の失敗とはなんでしょう?
一つは術中・術後の細菌感染です。それを防ぐには、徹底した感染予防対策と術後の抗生剤投与が必要です。
当院では、徹底した感染予防対策を行っています。

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もう一つは、手術の手技の失敗です。それを防ぐには綿密な治療計画を立て、治療計画通りに実行することが重要です。
そのために必要なことが、CTによる三次元での確認、CT上でのシミュレーション、外科ガイドの使用です。
林歯科医院では、もちろん全ての症例に対して行っています。

・治療期間の短縮

従来のインプラント治療は、歯を抜いてから骨が修復するまで6ヶ月、インプラントを埋めて3〜6ヶ月、そして人工の歯を入れるのに1〜2ヶ月と、ほぼ1年かかっていました。
これでは治療終了まで不便ですし、前歯が1年ないというのも問題ですよね。
そのため、当院ではできるだけ治療期間が短縮できるよう心がけています。具体的にはインプラントの選択と術式の選択で対処しています。

・長く使えること

インプラント治療において一番よく聞かれる質問は「どれくらい持ちますか?」ですが、
それには「その方によって違います」とお答えしています。

長く持たせるための条件というのは、その方に合った治療、良好な清掃状態、調和のとれた噛み合わせ、そして継続したメインテナンスです。
当院では、歯科疾患予防プログラムとメインテナンスプログラムを提供しています。

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