セレック治療

セレックシステムとは?

セレックシステムは、コンピュータ制御によって歯の修復物を設計・製作するCAD/CAMシステムのことです。
コンピュータを使って修復物を作製するので、小さな修復のケースでは歯型を取ることがありません。

3D光学カメラを使用して患部を撮影し、患部の歯列をモニター上に再現します。
そのあとはコンピュータの3D画面上で修復物を設計し、ミリングマシンと呼ばれる器械がデータをもとに詰め物・被せ物をセラミックブロックから削り出し、作製します。

現在では欧米を中心に約3万台のセレックマシンが普及しており、すでに1000万症例を超えています。

 

1Dayトリートメント~1日で治療が終了~

従来では歯を削った後、
①歯の型をとり、②模型をおこし、③模型上でワックスで詰め物・被せ物を作り、④埋没剤に埋め込み、⑤高温にしてワックスを溶かし、⑥その空洞へ溶かした金属を流し込み、⑦固まったら、模型上で調整し、⑧研磨し、⑨口腔内で調整してセットする、という非常に多くの行程がありました。
そのため、歯型をとってから口腔内へセットするまで、1週間くらいの時間が必要でした。

しかし、セレックシステムによって、歯を削った後、
①歯を撮影し、②コンピュータ画面上でデザインし、③セラミックブロックを削り出し、④口腔内で微調整してセットする、というように行程が大幅に短縮されました。
そのため、全体的な噛み合わせなどに問題がないケースであれば、1日で治療ができるようになり、同時に多くのメリットが生まれました。

例えば、歯を削った後、次回までどうしても削った面を菌にさらすことになりますが、すぐにセットできることによりその心配がなくなりました。
そして、次回まで仮止めで過ごすために噛み合わせが不安定になってしまう心配もなくなりました。

もちろん、患者さまの貴重な時間を短縮できるのも大きなメリットだと考えます。

 

安全で長持ちのセレッククラウン

金属アレルギーは”今出ていないから大丈夫”ではない

東京医科歯科大学の調べでは、金属アレルギーが発現する部位は口腔内が 1番多いと報告されています。
また、すぐアレルギーが発現する場合もあれば、溶けだした金属イオンの蓄積により時間が経って発現する場合もあるようです。
安定しているといわれているゴールドにも、アレルギーが発現したケースもあります。
そのような背景から、欧米ではすでにメタルフリーが常識になりつつあります。特に保険治療で使用されているパラジウム合金は、欧米では使われていません。

セレックは細菌が付きにくく、清潔である

セラミックは、メタルよりも細菌が付着しにくいことが知られています。更にセレックはブロックの削り出しのため、従来のセラミックに比べてより細菌が付きにくいといえます。

セレック治療は従来の治療より長持ちする

15年後の残存率を調べた臨床研究によれば、通常の治療では約68%なのに対し、セレック治療は約93%と高い結果を出しています。

 

セレックシステムの実際~従来の方法とは大きく違う~

1.通法どおり歯を削った後、カメラで歯列を撮影します。
2.セレック上の画面で詰め物・被せ物をデザインします。
3.ミリングマシンと呼ばれる器械によってセラミックブロックを削り出します。
4.微調整し、口腔内へセットします。

 

セレックシステム5つの特長

・技工所で模型を作り鋳造するという操作がいらないので、1日で作製可能
・質のいいセラミックを使用しているので美しく仕上がる
・金属アレルギーの心配がなく、細菌も付着しにくい
・天然歯に物性が近いので、噛み合わせも安定しやすい
・ゴールド修復よりも長持ちすることが実証されている


大切なこと

できるだけ長く修復物が保たれるために、そしてより機能的であるために

・生体に合った噛み合わせを再現できること
調和のとれた位置関係を正しく再現できる方法で作る必要があります。
そのためには精巧な型をとり、そこに口腔内と一致した嚙み合わせを再現することが重要です。

・材料的に劣化しにくいものであること
口腔内は、想像以上に過酷な環境です。
そこに24時間休まず存在するわけですので、かなり安定した材料である必要があります。

・生体に近い物性をもつこと
歯の硬さと違う材料では歪みが生じ、そこから問題が起きます。
エナメル質、象牙質それぞれに物性の近い材料が理想です。

・境目の精度が高いこと
修復する際には、歯と修復物の間に必ず境目が生じます。そして、多くの場合その境目から問題が生じます。
この境目をどれだけ精確に封鎖できるかが予後を左右します。

・汚れや菌がつきにくいこと
問題を起こす原因は菌です。材料的に菌が付きにくいことは大きな利点となります。

・清掃性に優れること
菌が悪さをしないように清掃する必要があることは言うまでもありませんが、よりシンプルで簡単に清掃できるデザインが望まれます。