歯にとって神経とは?

歯の神経

単純に神経と呼んでますが、神経とともに血管などがあり歯に栄養供給を行っています。
つまり、神経を失うということは、栄養の供給路が断たれるということになります。
例えるなら、枯れ木のような状態となり、経年的に欠けたり割れたりしやすくなります。
そのためできるだけ取り除くことは避けたいものです。

 

歯内療法(根の治療)に必要なこと

歯の神経の治療

神経の通路は細く曲がっています

虫歯が神経まで進行してしまった場合、あるいは根の治療を以前おこなったが、根の先が膿んでしまった場合には根管(元の神経の通り道)をきれいに清掃し、薬をつめる必要があります。
しかし、根管は曲がっている場合が多く、また分岐していることがあるのでそれをすべて無菌の状態にして細菌が入ってこないように完全封鎖する必要があるということです。
そのために様々な道具や薬剤、テクニックをもちいて治療をおこないます。

歯内療法の成功率は?

歯の根は複雑になっている

根の先は枝分かれしています

歯の神経は一本ではなく、木の根っこのように細い枝に分かれていることがあり、その部分に細菌が生息していると、いずれ問題が起きてくる可能性があります。
その部分を完全に殺菌し、封鎖するのは簡単ではありません。
そのため、歯内療法専門医でも初めての治療で成功率が90%くらい、再治療では70%を切るといわれています。

マイクロスコープについて

歯科用マイクロスコープ(顕微鏡)

顕微鏡で拡大し複雑な根の中を治療します

根管治療のスペシャリストはすべてにおいてマイクロスコープを使用します。なぜでしょうか?
マイクロスコープが開発される前は、根管治療は手さぐりでおこなう、経験による“名人芸”でした。手の感覚や器具についた汚れによって、感染がある部分、健康な部分を判断していました。私もはじめてマイクロスコープを使用した時に、いままできれいにしていたつもりの根管があまりに汚れていたのに驚愕いたしました。
見えないものが見えるようになって、手を抜けないのは当たり前ですが、逆にここまできれいにしたのだから問題ないだろうと自信をもてるようになったといえます。
ですから、現在マイクロスコープを使用しないで完全に根管内をきれいにするのは不可能だといえるでしょう。

 *マイクロスコープを使った根管治療は保険外(自費治療)となります。(一部保険適用)

ラバーダムについて

ラバーダム

細菌の侵入を防ぐためのラバーダム

根管治療を成功させるには、根管内を清掃し、無菌状態にすることです。
そのためには、唾液などが入らないように根管を隔離する必要があります。
その隔離のために専門医はラバーダムという手法をとります。
歯内療法専門医にとっては必須のアイテムです。

*ラバーダムを使った根管治療は保険外(自費治療)となります。(一部保険適用)

 

根管治療の評価は?

ラバーダムと根管充填

根管をしっかり封鎖します

根管治療のゴールは根管内に細菌がない状態を作り完全に封鎖することです。
しかし、目に見えない細菌の状態を評価することは困難です。
したがって、治療の評価はレントゲンによることになります。

写真のように根管を封鎖し、その後レントゲンで根管がしっかり封鎖されているかを確認します。

 

 

根管治療とレントゲン

レントゲン上で曲がった根管もしっかり封鎖されています

根の治療についてもっと知りたい方に

根の治療は家でいえば、基礎から柱を作る過程のとても大切な部分にあたります。
どれだけ素晴らしいかぶせを入れたとしても根の状態がよくなかったら、結局抜歯に至ります。
本来いちばん気を使わないといけない治療と言えるかもしれません。

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