インプラントをどう考えるか

インプラントをどう考えるか

最近、巷ではインプラントありきの歯科治療が広がっているようです。確かにインプラントは素晴らしい治療方法です。しかし、はじめにお伝えした通り、林歯科医院では生涯健康でおいし食べられ、笑顔でいられることが目的です。インプラント治療はその一手段にすぎません。ですから、私どもは天然の歯を守るためにインプラントを使う、という考えで治療をすすめています。まず、生涯自分の歯で過ごせるか。その前提の中で、歯を失ったところをほかの歯を守るためにインプラントを使うわけです。

インプラントは魔法の治療ではない

インプラントをしたら、永久に使えると考える傾向があるようです。いままでそこには天然歯があったはずで、神がつくったものですら抜ける原因があったわけです。ですから、その原因を取り除かないでインプラントを埋めてもうまくいくわけがありません。歯周病や異常な力など、天然歯を失う環境のままであれば、インプラントも遅かれ早かれ失うことになるでしょう。まず、口の中から病気を取り除いて、はじめてインプラント治療に踏み込めるのです。そして、言うまでもなく病気が再発しない環境を保ち続けなくては、やはり大きな問題となっていくでしょう。そういう意味でやはり予防歯科の考え方が必要なのです。

治療技術・資格について

インプラントに対するスタンスから、当院では年間に何百本とインプラントを埋めることはありません。ただし、必要な時にしっかりした治療ができるように研鑽をつんでいます。たとえば、ニューヨーク大学のインプラントCDEコースに通い、最新の知識と技術について学び、その卒業生としてその後もアップデートに参加させていただいています。また、世界最大のインプラント学会である国際インプラント学会(ICOI)において、認定医・指導医の資格もいただいています。

インプラントは手段のひとつ

インプラントは機能回復の一手段であるとお伝えしました。であるならば、その手段もアップデートしていくべきです。より良い術式があれば、あるいはより良い材料があれば、取り入れていきます。たとえば、インプラント体においても、さまざまなメーカーが作っていて、それぞれ長所短所があります。当院でも今までに10種類以上のメーカーを使用し、現在でも症例によって数種を使い分けています